PostgreSQLのバージョン

psql (PostgreSQL) 14.5

事前準備

まずはサンプルのテーブルを作成します．
姓・名がそれぞれ列に格納されたデータです．

CREATE TABLE name_list (
    id serial PRIMARY KEY, -- 番号
    group_ VARCHAR(5), -- グループ
    first_name VARCHAR(30), -- 名
    last_name VARCHAR(30) -- 姓
);

INSERT INTO name_list (group_, first_name, last_name)
VALUES
    ('A', 'ABC', 'EFG'),
    ('A', 'ZYX', 'DEF'),
    ('B', 'Taro', 'Suzuki'),
    ('C', '青井', '大輔'),
    ('C', '渡邊', '輝')
;

SELECT * FROM name_list;

列に含まれる文字列の結合

first_name列とlast_name列の文字列を結合し，フルネームが入った列を作成します．
文字列を結合するには||演算子を使用します．

SELECT
    first_name, 
    last_name,
    first_name || ' ' || last_name AS full_name
FROM
    name_list;

first_name || ' ' || last_nameで２列の文字列を半角スペースで結合させています．
結果として姓・名が半角スペースで区切られた列が取得できます.¹

concatを使用する方法

文字列の結合は||演算子だけでなくCONCAT()関数でも可能です．

SELECT
    first_name, 
    last_name,
    CONCAT(first_name, ' ', last_name) AS full_name
FROM
    name_list;

結合した文字列をコンマ区切りで取得

先ほどは行ごとに姓・名の結合結果を取得しました．
ここでは姓・名の結合結果をまとめて取得＋コンマ区切りとする方法を見てみましょう．

STRING_AGG()関数を使用して以下のように記載します．

SELECT
    STRING_AGG(
        first_name || ' ' || last_name, ','
    ) AS full_names
FROM
    name_list
;

結合した文字列を並び替える

STRING_AGG()の第三引数にはORDER BY句を指定することが可能です．
そのため，以下のようにすれば取得する文字列の並びを変更することができます．

SELECT
    STRING_AGG(
        first_name || ' ' || last_name, ','
        ORDER BY first_name
    ) AS full_names
FROM
    name_list
;

ORDER BY句で指定したfirst_name列に従って並び替えられるので「ABC EFG, Taro Suzuki, ZYX DEF」の順になりました．

グループごとに結果を取得

STRING_AGG()関数とGROUP BY句を組み合わせて使うこともできます．
group_列の値で集約した結果を取得するには以下のクエリです．

SELECT
    group_,
    STRING_AGG(
        first_name || ' ' || last_name, ','
        ORDER BY first_name
    ) AS full_names
FROM
    name_list
GROUP BY
    group_
;

グループごとに姓・名の結合結果が得られましたね．

参考

行すべてでSTRING_AGG()関数の結果が欲しい場合はOVER()を使用すればOKです．

SELECT
    first_name,
    last_name,
    STRING_AGG(
        first_name || ' ' || last_name, ','
    ) OVER() AS full_names
FROM
    name_list
;

ひとこと

SQL側で文字列を色々と操作することができると便利ですね．